動物と暮らす日々を、動物愛護の観点から綴っていきます。

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 今日も今日とて、お狂です。

 先日、もどしていた格之進ですが、あれ以来もどすこともなく、元気になりました。相変わらず、「おかあさんの食べてるパン、ください」と尻尾を振り、「おかあさんの食べてるヨーグルト、ください」とすりより、「おかあさんの飲んでるお茶、いりません」と自分のベッドに帰っていく格之進でした。

 さて、ダイナ君です。一歳までダイナ君は元気に育っていきました。しかし、たんぱく質の制限はきついです。ミルクはたんぱく質除去ミルクを飲んでいましたが、離乳してからが大変でした。ダイナ君は食べないのです。口の中に入れると、かまずにずっと口の中に入れたまま。横でなだめたり、怒ったりしながら食べさせること二時間。また、一日に摂取するたんぱく質の量が決められているため、食品成分表を見ながら、電卓で計算してメニューを組む毎日。ようやく食べさせたと思ったら、もう次の食事の計算をしないといけないというストレスの多い毎日でした。なだめすかして食べさせて、最後の一口を食べたら、もどしてしまい、病院に点滴に行くということもしばしば。

 たんぱく質が入らないと、体が成長しません。入らないと頭の発達すら悪くなります。ぎりぎりのたんぱく質を摂取しますが、それだけではカロリーが足りません。体を回していくだけのエネルギーがないと困るので、いかんせん、ダイナ君の食べるメニューは砂糖と油の多いものになります。おいしいわけがありません。食事だけではカロリーが足りないので、一日に三回蛋白除去ミルクを飲むことになりましたが、これも量が多いので、鼻から胃にチューブを通して直接入れることに。これが、午後二時半と夜の十一時。高いところにイルリガードルというミルクの入った袋を吊り下げて、鼻に入れたチューブに接続します。チューブは常時鼻から胃に入っていて、鼻から出ている先端はくるくると回して止めて、耳にかけておきます。今では口から飲めるので、チューブからは解放されています。

 普通の子供よりも抵抗力もありません。発熱したら普通の子供は病院に連れていかなくても、一日寝ていればだいたいどうにかなりますが、ダイナ君はそういうわけにはいきません。すぐ病院に行って点滴です。もどしてもそうです。体を回すのにぎりぎりのカロリーしか入っていないので、カロリーが少ないと肝臓は貯蔵しているたんぱく質を分解して使おうとします。これがまた酵素のないダイナ君には毒を作ることとなり、すみやかに点滴でカロリーを補給しないといけないのです。

 入院は20回までは数えました。今ではもうわかりません。50回過ぎているかもしれません。病院で年を越したこともありますし、クリスマスを迎えたこともあります。ゴールデンウィークを過ごしたこともありますし、誕生日を過ごしたこともあります。退院した次の日に再入院したこともあります。

 それでもダイナ君は明るく、独自の世界を持っています。それは他人と接触することが少なかったので、他人から影響を受けることがなかったからです。小学校の高学年になるまで、うちに友達がくることなどありませんでした。いつ点滴に行くかわからないので、安易に約束ができないのです。今ではもう前もって週に三回、入れることにしています。足りないエネルギーを補い、血液検査でいろんなデーターをチェックします。

 ところで、この病気は治る病気ではありません。ない酵素は自然に発生するものではないですから。治るとすれば、健康な肝臓を移植するだけです。ダイナ君は三回、天に帰りかけたことがありますが、一回めは生まれてすぐ。二回目は幼稚園に入園する前です。毎日もどしていて、夜に救急外来に行くのが何やら申し訳なくて、「明日の朝にしようか」と待ったのが悪かったのです。朝一番でぶんちゃんが「ダイナ、おかしい」と私に知らせてくれたのです。痙攣していました。初めて見ました。エネルギーが入ってないため、低血糖になったのです。意識不明が二日続きました。その入院は二番目に長い三ヶ月となりました。それ以来、もどせばすぐ。顔色が悪ければすぐ。点滴に走ることにしています。

 三回めは中学一年のときです。発熱して腎臓が悪くなってきました。肝臓の酵素のない病気ですから、多くの方は肝臓が悪くなってくるとお考えでしょうが、実はこの病気は腎臓が悪くなってくるのです。なぜかといいますと、肝臓に酵素がないため、うまくたんぱく質が分解できず、通常より悪いものを多く含んだものを腎臓に流してしまうことになります。腎臓でろ過するものが、普通の尿より毒素が多いわけですから、それだけ腎臓が弱っていくのが早いのです。

 ダイナ君はなかなかよくなりませんでした。腹部が痛く、痛みで夜眠れないということを経験しました。原因がよくわかりません。ああかもしれない。こうかもしれないというだけで、後になってから、こうだったらしいという説明になりましたが、よくなってそろそろ退院するかいう頃、教授が私を呼びにきました。その時の教授は前の教授とは違い、結構気さくな方で、平気で冗談の言える方でした。

 「ダイナは肝臓移植した方がいい。今度なにかおこったとき、本当に危ないかもしれない」普通の子供なら、すぐ治るものが、ダイナ君の場合は長引くのです。しかも今回はなかなか治らなくて、正直誰もがもうだめかもしれない、と思ったのです。ダイナ君はそれを聞いて、移植を受けるといいました。一年留年しても、健康な体になりたい。もうこんな痛い思いはごめんだと。

 ところが、入院中の大学病院では肝臓移植をやっていないので、病院を紹介してもらうことになりました。教授は学会に行って、あちこち尋ねてくださり、筑波大学附属病院を見つけてくれました。

 高校受験の終わったぶんちゃん、「私がドナーになる」といいました。「おかあさんは疲れやすいし、私は若いから回復が早い」と。世帯主はお金を稼いでもらわなければなりません。それで、私が第一候補ドナー、ぶんちゃんが第二候補ということで、ダイナ君を連れて、三人で筑波大学に行きました。行くまで知りませんでした。ドナーは18歳未満ではなれないのです。

 ここでいろいろな話し合いが行なわれましたが、最終的に移植はできないということになりました。筑波大学ではいろいろ調べてくれましたが、ダイナ君の病気で移植したことがない。ダイナ君の病気で移植しても完全には治らない。なぜなら、ダイナ君の欠損している酵素は、肝臓だけではなく腎臓にも血液中にもあるものだから、肝臓だけいじっても完治はしない。

 もう一つ大切なことは、肝臓移植は天国と地獄しかない。失敗したら、死が待っている。移植しないと生きられないというのならわかるが、ダイナ君は点滴しながらでも普通に生活している。もちろん、食事制限、運動制限はあるけれども、見た限りは普通の少年ではないか。

 ダイナ君の病気で、障害もなく生きているということは、本当に奇跡に近いのです。欠損の度合いが大きく、コントロールが難しい。感染をかぶったときに、命を落としてしまう患者さんは多くいるそうです。

 それで現在のダイナ君。腎臓が徐々に悪くなっています。人工透析までどのくらいの時間が残されているのか、わかっていません。しかし、透析まできたら、腎臓移植をすることになっています。実は私は肝臓移植をするときの検査で、自分では知りませんでしたが、C型肝炎に感染したことがあり、そのとき体に入ったウイルスが体から出ていっていない、と知らされました。休眠状態で、感染源になることはないらしいですが、免疫抑制剤を使う移植では、移植した後、免疫の衰えた体の中で、動き出す可能性があるので、使えないらしいです。この時点でドナーは世帯主となっていますが、ぶんちゃんが今では18歳を過ぎています。「私でもいいけど」と言っています。

 移植したくありません。これから先どうなるかはわかりません。もし何かあれば、皆様にお知らせすることになるかもしれません。ですが、今はお気楽に暮らしております。こういう状況を知ってから、初めてダイナ君に会った方々が皆おっしゃることは、「元気そうだね。普通の子に見えるけど」誰が見ても、ダイナ君は病気があるように見えません。今から考えると、幼稚園、小学生の頃、入退院を繰り返していたことが嘘のようです。多くの先生がたが、診たことのない病気の資料を集めて、知恵を出し、ダイナ君の治療にあたってくれました。この場をお借りして感謝いたします。また、私達家族を励まし続けてくださった方々にも感謝いたします。何より、ダイナ君を守ってくださっている神様に感謝します。

 もし、メチルマロン酸血症の治療についてお知りになりたい方がいらっしゃれば、鍵コメでも弥七ちゃんメルアドにでもお知らせください。私でわかることはお答えします。小さい頃の食事のメニューも残っております(さがさないといけないけど)。私がアドバイスできることは、おかしければすぐ病院に走って高カロリーの点滴を受けること。これだけかもしれません。そういう意味で、専業主婦の母親でないと務まりませんが、私はお気楽にやってきました。私にできたことは、誰にでもできますよ。

 またダイナ君の状態については、ちょこちょことお知らせするかもしれません。でも、今までここにいらっしゃた皆さん、彼は元気に学校生活を送っていますからね。

 それでは弥七ちゃんのアピールをしてまた明日。

 弥七ちゃんの里親さんになりたい方は鍵コメか、
         okyodesu@hotmail.co.jp  まで
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2007.01.25(Thu)20:22 |  日記  | コメント : 12 | トラックバック : 1

昨日と今日、よい言葉を考えましたがどれも軽々しく感じられてしまいます。
お狂さんは「お気楽に」なんておっしゃいましたが、その言葉を言えるようになるまでは相当のご苦労だったと思います。
お狂さんとご家族のお気持ち、苦労、ダイナ君のさまざまな苦しみは筆舌に絶するもので、ご家族ご本人だけが知ることですものね。
体は複雑で奇跡的な仕組みをしているから命と呼ばれて動くのでしょうが、うまく動かなくなったときもまた複雑なのですね・・・。
がんばってくれてるお医者さま、どうかもっとがんばって、ダイナ君を治してください。そうお祈りするほかありません。

2007.01.25(Thu)22:53 | 「はたらくネコ。」の同居人 #- | URL [ 編集 ]
お狂さん独特の言い回しとか、考え方は、相当の思いをした人のものかなあ。。。と感じていました。
何も書けません。。。。。。。。。

弥七ちゃんの写真、実際より大きい子に見えますね。
上目目線で写したら、お目目がクリクリに見えるかも♪♪
早く、里親さん見つかりますように。。。



2007.01.25(Thu)23:23 | ねこつかい #- | URL [ 編集 ]
こんばんは。
大変だったこと、辛い時期のこと、様々なことを思い出しながら書いてくださったことと思います。
お狂さんの文章はいつも的確な表現で読みやすいのですが、
ダイナ君の病気のこと、何の知識のないあたしにもすんなり内容が入ってきました。
検索でこちらにたどり着いた方々の何よりの力になるのではないかなと思います。
お狂さんのご負担でなければ、またこのような機会を、と思います。

2007.01.26(Fri)00:19 | きょーこ #- | URL [ 編集 ]
「hたらくネコ。」の同居人さま
人それぞれ、試練の形は違います。
私はたまたま子供でしたが、
ご両親の介護でお悩みの方もいらっしゃると思います。
うつ病になった方もいらっしゃるでしょう。
ですから、何もない方はそれはそれでよいと思いますが、
人間、生きていれば試練がない方がおかしいのですよ。
ですから、私の場合は子供だっただけですから。
この上に何か加えるのはやめてくれ~って、思いますけどね。

2007.01.26(Fri)00:53 | お狂 #- | URL [ 編集 ]
ねこつかいさま
ねこつかいさん宅はぺこちゃんの闘病で大変だったではないですか。
今はこた君。
皆、それぞれ試練が与えられているんですよ。
私はたまたま子供でしたから。
別にたいしたかわりはないと思いますよ。

2007.01.26(Fri)00:54 | お狂 #- | URL [ 編集 ]
きょーこさま
動物愛護のブログなのに、
ダイナ君のことなど書いて申し訳ありません。
サーチワードにダイナ君の病名があったときに、
何か答えを求めていらっしゃる方、
情報を求めていらっしゃる方がいて、
私でお役にたてるならと思ったのです。
本当にお役にたてればいいなと願っています。

2007.01.26(Fri)00:57 | お狂 #- | URL [ 編集 ]
ダイナ君の病気、とても大変なものだったのですね。しかし、今は元気に高校生活を送られている!!
私がここに言葉を並べる事は軽薄に感じられてしまいます。
気楽にやって来たと言えるお狂さんの姿に勇気をもらえる人がたくさんいると思います。
ダイナ君の体が今より少しでも治癒されますように。笑顔で応援しています。

2007.01.26(Fri)04:31 | 順梟 #- | URL [ 編集 ]
順梟さま
ありがとうございます。
うちの場合、救いだったのは、皆お気楽な人間だったということでしょう。
ダイナ君は今でも幼稚園児みたいに、
後先のことをよく考えずに行動する子ですが、
それでも将来、亀の研究がしたいというようになりました。
ぶんちゃんも高校を卒業します。
「生きてみなければわからない」
そう言い聞かせながら、笑ってここまできました。
自分が深く考えない単純な人間でよかったですわ。

2007.01.26(Fri)09:52 | お狂 #- | URL [ 編集 ]
軽軽しい言葉はいえないけれど
必死に生きようとがんばってる家族が
同じ日本にいて、そしてその家族と
知り合えたことですごい力をもらえてる
今に感謝したいです。
3回も助かったってことは
神様がまだきちゃだめって追い返したんでしょうね。
神様に感謝だなぁ

2007.01.26(Fri)18:35 | みぃたろう #- | URL [ 編集 ]
みぃたろうさま
ありがとうございます。
その通りです、ダイナ君はまだ生きてやることがあるのだと思っています。
みぃたろうさんもいろいろおありでしょうが、
生きてみないとわかりませんよ。
悪いことも良いことも、それは人の目からの判断で、
神様はもっと先をご覧になっていらっしゃいますから、どうなっていくかはわかりません。
偉そうにいえるほど、悟ってはおりませんけどね、ははは。

2007.01.26(Fri)20:11 | お狂 #- | URL [ 編集 ]
大変な使命です。また大事な運命の子供だ。病名で検索してる人は医学知識より母親の会情報よりひとりのお母さんの言葉が読みたいんだよ。なによりも勇気をくれるものでしょう。その戦いの日々は平凡じゃなくて、一瞬ごとに輝いていますね。

2007.01.26(Fri)20:27 | みゆき楽団みゆき #ulujXjxo | URL [ 編集 ]
みゆきさま
そんなたいそうなことでもないのですが。
このブログは動物愛護の気持ちを大切にするブログですので、
ダイナ君のことを書くつもりはなかったのです。
しかし、やはり何か助けがほしいと思う方がいらっしゃるような気がしましたので、
私の経験がお役にたつならと思ったのです。
症例が少ないだけに、ですけど。
もし、他にもいろいろな方が情報をあげていれば、
私は書かなかったと思いますよ。
みゆきさんもご家族がたいへんなところを通ってこられましたよね。
皆、いろいろあるんですよ。
誰もが、重荷を背負っているんですよね、
形が違うだけで。

2007.01.26(Fri)20:57 | お狂 #- | URL [ 編集 ]
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Author:お狂
社会人から大学院生となった娘ぶんちゃん(猫担当)と大学を卒業した息子ダイナ君(爬虫類、特に亀と恐竜担当)の母親(犬担当)。
先天性代謝異常メチルマロン酸血症のダイナ君と過ごすうえでの出来事、社会に対して思うことなど、動物愛護とは関係ない日もしばしば。
画像提供:ぱたぱたアニメ館(http//www.pata2.jp/index.html)

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